機関保証制度について、日本学生支援機構の奨学金を例に、詳しく説明しましょう
日本学生支援機構の奨学金では「保証人が立てられない奨学生」に対し、機関保証人制度の利用を認めています。保証機関は、保証料を支払うことで、保証人や連帯保証人の代わりとなり、奨学生の返済を保証してくれます。
日本学生支援機構では、JESS(公益財団法人・日本国際教育支援協会)を保証機関に指定しています。保証料は、一般的な金融機関の保証人制度よりも低く設定されています。
JESSを通した機関保証人制度を利用する場合、月々の保証料を支払う必要がありますが、ここでの金額は「貸与される金額」によって変動します。
毎月5万円の奨学金を利用する場合、月額2,246円、4年間で107,808円の保証料(上限利率3.0%の場合を想定)を支払う計算です。
奨学金の貸与額(月額) | 月々の保証料 | 4年間の保証料総額 |
---|---|---|
30,000円 | 1,114円 | 53,472円 |
45,000円 | 1,782円 | 85,536円 |
51,000円 | 2,143円 | 102,864円 |
54,000円 | 2,269円 | 108,912円 |
64,000円 | 3,137円 | 150,576円 |
奨学金で借りる金額がアップすれば、比例して保証料も多くなります。毎月10万円の奨学金を利用する場合、月額5,822円、4年間で279,456円(上限利率3.0%の場合を想定)と、高額な保証料が発生します。
奨学金の貸与額(月額) | 月々の保証料 | 4年間の保証料総額 |
---|---|---|
30,000円 | 1,181円 | 56,688円 |
50,000円 | 2,246円 | 107,808円 |
80,000円 | 4,657円 | 223,536円 |
100,000円 | 5,822円 | 279,456円 |
120,000円 | 6,986円 | 335,328円 |
機関保証人制度・最大のメリットは、家族や親戚間でのトラブルが避けられる点にあります。実際「誰が保証人になるか」という問題で、揉めてしまう家族や親族は多いです。
お金の問題で、人間関係のトラブルを抱えないよう、保証人の選定は、慎重に検討する必要があります。
機関保証人制度・最大のデメリットは、支払う保証料が高額になることです。月々の保証料はわずかでも、4年間の保証料は、10万円から最大30万円以上(上限利率3.0%の場合を想定)と高額になります。