貸与型の奨学金は、卒業後に返還がはじまり、月々決まった金額を返済していきます。ただし、奨学生の中には長期間返済を続けるのではなく、短期間で一気に完済する方や、まとまった額を繰り上げ返済する方も多いです。
ここでは、奨学金を「繰り上げ返済するメリット」について解説します。
繰り上げ返済のメリットは、以下の通りです。
・ 利息の節約につながる ・ 返済の義務からはやく解放される
繰り上げ返済を行えば、返済期間が短くなるので、全体の返済総額は少なくなります。ただし、利息の節約ができるのは、第二種奨学金だけです。利息の発生しない第一種奨学金であれば、繰り上げ返済と一括返済では、全体の返済総額は変わりません。
ただ、返済の義務から早く解放されるというのは、心理的に大きな影響があります。働きながら、毎月返済を続けるのは大変なことです。
返済の義務から解放されたい方は、早めに完済するか、在学中に「利息のない奨学金」や新聞奨学生のように、返済義務のない奨学金制度を利用しましょう。
平成17年度に廃止された制度ですが、日本学生支援機構の奨学金には「繰り上げ返済で報奨金がもらえる」制度が存在していました。
平成16年度までに貸与開始となった第一種奨学金のみ、繰り上げ返済の5%(経過期間によっては3%)が報奨金として受け取れる制度です。現在、この制度は利用できません(利用できるのは、平成16年度以前の奨学金利用者のみ)。
繰り上げ返済は、一括返済だけではありません。10万円や20万円など、まとまった金額のみ、繰り上げ返済することも可能です。この場合も、奨学金の窓口に「繰り上げ返済」の手続きを行ってください。
指定される口座に、まとまった金額を振り込むことで「繰り上げ返済」が行えます。